iPhoneは面白いし使っていて気持ちいいがわかりやすくはない

わかりやすいUIとは、それを既に知っている、あるいは妥当な誘導が成されていることで成り立つ。
コンピュータのUIは、基本的にアイコンをクリック・タップしたり、メニューから選んだりするものであるが、iPhoneにおいて画期的な機能を提供するUIであるフリックやピンチイン・アウトのようなジェスチャや、物理的なスイッチを模したチェックボックスは、コンピュータ以外から輸入されたものである。この時点で、コンピュータのUIと思って構えているユーザーは面食らってしまう。だからこそ、コンピュータになじみのない幼子やご老人が半時も立たずに操作できるようになるのかもしれないが、それをもってわかりやすいUIとするには、その他の多くの人々を路頭に迷わせすぎであろう。
ついでに、「直感的なUI」という言い回しは、言外に「誰もが分かって当然」「老若男女100人に使わせて100人とも正しい操作に誘導できる」的な、非現実な含みを感じるので使いたくない。