疑似科学と捏造とマスコミ

ゲーム脳を真っ先に取り上げ、旗振り役を務めてきた毎日新聞が、ここにきて方向転換を見せている
携帯ゲーム機による脳トレーニングブームの昨今、流行に乗じないことを非と見なすマスコミ特有の価値観が発揮されたのか、はたまた総務省の冷たい視線を感じて、ここらでお茶を濁しておいたほうが得策と考えたのかは知らない。たとえ一時しのぎであろうとも、中立性を保とうしているほうがマスメディアの姿勢としてはまだマシか。
しかし、かつてはゲーム脳の宣伝で中心的存在だったことを一切棚に上げ、他人事として取り上げるその厚顔ぶりは、正しいだの間違ってるだのを軽々しく口に出す割には、自身は一切正否の価値観では動いていないことを改めて感じさせる。記事の執筆者は「いずれ取り上げる予定でありもう少しお待ちいただければと言い訳しているが、要はほとぼりが冷めるまで待てということか。
本来なら某氏の幻想にとどまっていたはずのゲーム脳を現実社会に実体化させたのは、紛れもなく毎日新聞の力であり、この絶好の機会に触れないのは、やはり「あるある捏造」に関わった者たちと同じ運命に見舞われることを恐れているからと思われる。