冥王星が惑星でなくなる日

結局は落ち着くべきところに落ち着いた妥当な結果だと思うが、そうでないものにとっては唐突に変わったように見えるようだ。
分類方法が変わるだけなのに、格下げとか降格とか削除とかセンセーショナルに扱うのはどうかと。たとえ惑星に分類されなくなっても、冥王星が消えて無くなってしまうわけではないし、ニューホライズンズの存在意義が減殺されるわけでもない。なのに、マスコミ諸氏は太陽系が縮小するかのような書き方をしている。ウェブ上でもそういう見方が多く見られる。
もしや太陽系は、太陽と惑星だけで構成されていて、冥王星は太陽系の果てである、と勘違いしている方が大勢いらっしゃるのだろうか。そうであるとすれば、冥王星が惑星でなくなることによって引き起こされる問題よりも、こっちのほうが問題としてはより深刻だ。太陽系の一般的常識が、冥王星の発見された70年前からまったく進歩していないことになる。